中国食品検定研究院は、11月1日に公表した公式サイトの質疑応答で「原料伝達コードの取得」に関して当局が伝達コード発行時に内容の確認を行っておらず、コードが発行されたことが原料の安全性を承認したものではないことを明確に示しました。

中国食品検定研究院は、11月1日に公表した公式サイトの質疑応答で「原料伝達コードの取得」に関して当局が伝達コード発行時に内容の確認を行っておらず、コードが発行されたことが原料の安全性を承認したものではないことを明確に示しました。

アジア全域の化粧品・食品の行政申請コンサルティングサービスを提供する株式会社ワールドワイド・アイピー・コンサルティングジャパン(東京都港区・以下「WWIP」)は、中国食品薬品検定研究院* が11月1日に公開した10月27日付「化粧品制度に関する講評:その他の質問への回答」として「Q:化粧品原料安全情報登録プラットフォームにおいて、原料伝達コードはどのように生成されるか?」と題して、発行される原料伝達コードの取扱いについて公式見解を公表しました。

  • 中国食品薬品検定研究院:中国国家薬品監督管理局(以下、「NMPA」)に属する医薬品、食品、化粧品等の品質の検定を行う国家レベルの法定機構。

公表された見解のポイントは以下の通りです。

  1. 原料プラットフォームは、あくまでも化粧品の登録・申請業務を効率化するための情報技術ツールであり、原料安全情報の合法性、信頼性は、原料生産企業及び原料を使用する化粧品会社が負担する。
  2. NMPAは、原料プラットフォームに登録された原料の安全性情報の審査や承認はしていない。原料伝達コードが発行されたことは原料がNMPAに承認または認可されたことを意味するものではない。
  3. 原料伝達コードを取得した」ことを利用して当該原料が監督管理部門の承認または認可を得たように詐称することは当局の処罰対象となる。
  4. 「○○エクソソーム」等、化粧品原料の範疇に入らない商品名を登録し、虚偽または虚偽の疑いがある誇張された宣伝をした場合、当局によって処罰される。

WWIPでは、10月31日付ニュースリリースの中で「③原料伝達コードの登録情報と当局審査」として、以下のコメントを公表しています。https://wwip.co.jp/20221031-2/

「実際にデータベースに安全情報をアップロードしコード発行を選択すると、その場でコードが発行されます。そのため、原料伝達コードが発行されること、即ちNMPAに登録が承認されたわけではないことに注意を払う必要があります。」

審査が行われていないことは、実際にデータベースに原料情報を入力、アップロードすると即時に伝達コードが発行されることからも自明のことですが、このことで、原料生産企業は、上記①のポイント通り、登録者自らが登録された原料情報に責任を持つことが求められていると言えます。

WWIPは、登録に際し要求される原料情報の中でも「化粧品製品中の配合率に関する推奨使用量の設定」や、「使用制限に関する事項の記載」が特に重要なポイントであると認識しており、この点について、原料生産企業が登録を予定、もしくは既に登録済みの内容を原料生産企業からの依頼により確認するサービスを11月4日より開始します。

対象は以下の通りです。

  • これから原料伝達コードの登録を予定している原料情報
  • 既に取得した原料伝達コードの原料情報
  • 添付14(Annex14)で提出予定、もしくは提出済みの原料情報

確認する項目は以下の通りです。

  • 推奨使用量の設定値
  • 推奨使用量の設定にあたり、人体への安全性エビデンスが必要な場合、そのエビデンス内容の確認
  • 中国化粧品安全技術規範に基づく配合の禁忌、制限。

確認費用:25,000円(1原料 / 税別)

  • 複数の原料を確認する場合、原料情報の他項目を含め確認をご要望の場合は、別途見積もり致します。

中国食品薬品検定研究院が公表した通知(10月27日付・11月1日公表)

原文:中国食品薬品検定研究院の原文はこちら

質問:化粧品原料安全情報登録プラットフォームにおいて、原料伝達コードはどのように生成されるか?

回答:化粧品原料安全情報登録プラットフォーム(以下、原料プラットフォーム)は、主に化粧品原料生産企業、もしくは原料生産企業が指定する企業が原料安全関連情報を登録するために利用され、情報登録が完了すると、原料プラットフォームは、自動的に原料伝達コードを生成する。この原料伝達コードは、化粧品企業が製品のNMPA申請時に該当する原料と原料安全関連情報とを連携するために使用できる。原料プラットフォームの使用は企業が製品のNMPA申請の際に、また、特にある原料が複数の製品に使用される場合、当該原料の主成分、リスク物質の制限要件などの品質安全関連情報を繰り返し提出することを大幅に簡略化できる。

原料プラットフォームは、あくまでも化粧品の登録・申請業務を効率化するための情報技術ツールであることに留意する必要がある。原料安全情報の合法性、信頼性、正確性、および完全性については、原料生産企業及び原料を使用する化粧品企業が負担する。規制当局は、原料プラットフォームに登録された原料の安全性情報の審査や承認をしていない。原料生産企業、或いは原料生産企業が指定する企業が、原料プラットフォームで原料安全関連情報の登録を完了すると、プラットフォームは原料伝達コードを発行するが、これは原料が規制当局に承認または認可されたことを意味するものではない「原料伝達コードを取得した」ことを利用して当該原料が監督管理部門の承認または認可を得たと虚偽の主張をしたり、「○○エクソソーム」等、化粧品原料の範疇に入らない原料の商品名により宣伝を行った者は、虚偽または誇大広告の疑いにより、関連監督管理部門によって法律により処罰される。

(参考)原料伝達コード・添付14(Annex14)の推奨使用量、使用制限に関する記載欄
(参考)原料の人体への安全性に関する国際的な機関による安全性評価結論のアップロード欄

<関連サイト>
中国化粧品原料品質安全関連情報NMPA登録サービス(WWIP)
https://wwip.co.jp/cosme-safety/

10月31日WWIPニュースリリース
https://wwip.co.jp/20221031-2/

9月28日WWIPニュースリリース
https://wwip.co.jp/category/news/page/2/

<本件に関するお問い合わせ ・ 原料登録に関するご質問>
株式会社WWIPコンサルティングジャパン
TEL : 03-6206-1723
Email: official@wwip.co.jp

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