【中国知財】2025年12月31日、中国商標局が「商標の再審案件に関するエビデンス提出に関する重要問題Q&A」を発表
2025年12月31日、中国国家知的財産局商標局(略称:商標局)は、「商標の再審案件に関するエビデンス提出に関する重要問題Q&A」を公布しました。
商標局の発表によると、拒絶査定不服審判(再審)案件の審理実務において、申立人(つまり、出願人)側が提出する証拠提出の形式・種類・実質的要件などについて、審査官から見て疑問点が多数見られるといいます。中国商標局は、かかる実務上の課題を踏まえ、「商標の再審案件のエビデンス提出に関する重要問題Q&A」を作成し、商標の再審申立人が有効な証明資料を全面的かつ規範的に提出できるよう整理しました。
今回、上記Q&Aのうち質問11:申立人が商標の使用実績により当該商標の識別性を立証する場合に提出すべき証拠につき、回答要旨をお届けします(化粧品に関する例示を含みます)。
1.使用実績により識別性を立証する場合の提出資料
商標局は、使用実績による識別性の立証にあたり、以下の証拠タイプを提示しています。もっとも、これらは総合考慮の対象であり、単一の証拠のみでは識別性が認められない場合がある旨が明記されています。
(1)実際の販売に関する証拠
- 販売契約書、請求書、銀行取引明細、輸出入資料、監査報告書、財務資料、納税証明、ECプラットフォーム管理画面(バックエンド)データ、消費者レビュー(評価)データ等、販売実績が一定の金額規模に達していることを示す資料
- 継続使用期間、販売地域の範囲、販売拠点の分布、販売チャネル・方法、物流情報等、販売が一定の範囲・規模に及ぶことを示す資料
(2)宣伝・プロモーションに関する証拠
ラジオ、映画、テレビ、新聞、雑誌、図書等の検索報告書、メディア報道、展示会参加、番組スポンサー、著名人(芸能人)の広告起用、SNS等プラットフォーム上のデータ等、当該商品/役務が関連公衆に認知されていることを示す資料。
(3)その他の証拠
受賞・栄誉、インターネット検索結果、ブランド調査報告書、業界ランキング、消費者アンケート、権利侵害対応(権利行使)記録、保護実績記録等。
2.審理上の着眼点(例)
例えば、上記(1)に関する例として、出願商標が「fresh ROSE FACE MASK」、指定商品が化粧品・美容マスク等である事案において、申立人は、上海、北京、成都、温州、杭州、武漢、西安、長沙、広州、ハルビン等をカバーする売場情報のリストならびに、これに対応する請求書・納品書等を主要証拠として提出しました。
この場合、売場における販売状況と、請求書・契約書等の裏付け資料により、出願商標が指定商品について、販売範囲および継続期間が相当程度に達していることを示し得るかが、審理上の要点として示されています。
今回の発表では、不服審判を行う際に提出すべき資料や着眼点が示されました。商標を取得するためには多様な打ち手があり、案件の状況に応じて、出願段階から拒絶対応、再審対応まで適切な対策が重要です。海外商標出願や商標対策(先行調査、中国での商標権利化方針)にご関心がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
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