【ベトナム食品】ベトナム各地で健康保護食品などや医薬品の不審な大量廃棄が相次ぐ
ベトナムでは現在、首相の指示のもと、密輸、不正取引、偽造品、知的財産権侵害に対する全国的な取締り強化が進められている中、健康保護食品、医薬品、期限切れ食品の不適切な廃棄に関する重大な事例が各地で相次いで明らかになっております。これらの事例は、公共の健康安全に対する懸念を引き起こすだけでなく、商品の出所や、産業廃棄物および期限切れ製品の管理体制における抜け穴についても多くの疑問を投げかけています。

首相の指示に基づく密輸、不正取引、偽造品および知的財産権侵害に対する全国的な取締り強化の実施に関する情報:
https://wwip.co.jp/20250609-02/
- ホーチミン市ビンチャン県フォンフー村で数千点の健康食品が山積みに捨てられる
6月6日朝、ビンチャン県フォンフー村を通るグエンバンリン通り沿いで、多くの西洋薬や健康保護食品などが捨てられている複数の場所が住民によって発見されました。
数千箱、数千シートの健康保護食品などの包装には2026年から2028年までの使用期限が記載されており、ベトナム語のほかに英語、韓国語、日本語なども記載されていました。ハノイ市やタインホア省の工場で製造されたと見られる製品もありました。
フォンフー村の警察は直ちに調査を開始し、荷物の所有者がナチュラルケア健康有限会社の代表取締役のグエン・フオック・ソン氏であることを突き止めました。
6月10日、ホーチミン市経済警察局は捜査を拡大し、ナチュラルケア健康有限会社に関連する事業所の捜索を行っていました。
調査によると、ソン氏は1年以上にわたり、複数のルートから健康食品を購入していましたが、原産地証明書類はありませんでした。その中にはハノイにあるMEDIUSA製薬会社とMediphar社からの仕入れも含まれておりました。
約2か月前、ソン氏はMEDIUSA社とMediphar社が公安省により健康食品の偽造で摘発され、多くの関係者が逮捕されたことを知り、関与を恐れて既に販売した商品を回収し廃棄しましたが、ナチュラルケア健康有限会社の本社およびビンチャン県の事業所には、まだ廃棄されていない商品が残っていました。それは購入者から返品された14種類、合計3,600箱以上の健康食品で、前記2社から購入されたものです。
この事件は、刑法第194条に基づく医薬品および健康食品の偽造・販売の重罪に該当する可能性があり、特に重大な結果(死亡事故など)をもたらした場合や不正利益が20億ドン以上の場合、終身刑または死刑も科される可能性があります。
また、刑法第235条による環境汚染罪として、規定に違反して医薬品や健康食品を廃棄・焼却した行為は、深刻な汚染や公衆衛生への影響を与えた場合、最長5年の懲役刑が科される可能性があります。
MEDIUSA社およびMediphar社に関わる事件の詳細は以下のリンクをご参照ください。
【ベトナム 食品】保健省食品安全局の元局長が逮捕
https://wwip.co.jp/20250603-01/
2. ダナン市で大量の使用期限内の西洋薬が路上に捨てられる
6月10日午後、ダナン市リエンチエウ区ホアヒエップナム村の行政と関係当局は、スアンティエウ21通りのごみ捨て場で大量の西洋薬が捨てられているとの通報を受けて現場を確認しました。この地域は住民が少なく、違法投棄が頻繁に行われています。
現場では、関係当局がラベルのない濃い茶色の薬瓶数百本を発見し、多くはビニール袋に入ったままで、未使用の錠剤も多く黒いシートで覆われていました。錠剤には「Cetecocenzitax 25mg」と記され、使用期限は2026年8月まででした。医療関係者によると、この薬は乗り物酔いの予防、めまい、耳鳴り、吐き気および前庭障害による嘔吐の軽減に効果があります。
現在、関係当局は検査のためにサンプルを押収し、捨てられた薬の出所の捜査を拡大しています。
3. ラ・フーのごみ捨て場に見慣れないブランドの大量の菓子と期限切れ食品が積まれる
6月上旬、ハノイ市のラ・フー村では「菓子の首都」として知られる地域で閑散としていたにもかかわらず、野外のごみ捨て場に大量の期限切れ菓子やインスタント食品が積み上げられているのが発見されました。多くの商品は包装がそのままで、子供向けのものも含まれ、大半は外国語のラベルが貼られていたが、ベトナム語の補助ラベルはありませんでした。特に、著名ブランドを偽装した疑いのある商品もありました。

注目すべきは、この事件が国全体で首相の指示により密輸、商取引の不正、偽造品、知的財産権侵害に対する集中取り締まりが行われている最中に発生したことです。
居住区域に「無主物」とされる大量の物品が出現したことは、その物品の出所や目的に関する多くの疑問を生じさせるだけでなく、工業廃棄物や期限切れ商品の管理体制の杜撰さも明らかにしていました。
ラ・フー村人民委員会の責任者は、この大量の菓子の出所について警察に捜査と確認を依頼していると述べました。
WWIPコメント:
食品、医薬品、期限切れ食品の不正廃棄に関する重大な事件を受けて、ベトナム政府は偽造品、低品質商品、知的財産権侵害に関する違反行為の取り締まりと厳格な処理を今後も強化すると予想されます。特に、電子商取引が急速に発展している状況の中で、関係当局はオンラインプラットフォーム上の違反行為の監視と対応を一層強化すると見込まれます。
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