NMPA登録/登記後の“中文ラベル”に関する要求と注意点
株式会社ワールドワイド·アイピー·コンサルティングジャパン(以下「WWIP」東京都港区)は、中国NMPA手続きにおける「中文ラベル」に関する要求と注意点を整理しリリース致しました。
<1>“中文ラベル”とは?
NMPA登録/登記した化粧品を中国で販売する際、製品には“中文ラベル”と呼ばれる中国語のラベルシールを貼付する必要があります。(製品に印字することも可能)
中文ラベルの記載事項は「化粧品監督管理条例」「化粧品ラベル管理弁法」で決められており、具体的には以下のような項目です。
- 製品名
- 製品執行標準番号※1
- NMPA登録者/登記者の社名と住所
- 境内責任者の社名と住所
- 製造会社の社名と住所
- ロット番号、使用期限、原産国
- 使用方法
- 使用上の注意
- 全成分※2
- 補足説明(製品により加筆)
※1ここでは登録後の「許可番号」、登記後の「登記(備案)番号」を表示する。
※2全成分は降順で並べ、0.1%以下の成分は順不同で記載する。
<2>注意点
①包装箱を有する製品は、中身の包装容器に「中文製品名と使用期限」の表示が必要(化粧品ラベル管理弁法 第7条より)
つまり、ボトルの状態で販売するのではなく、ボトルやパウチが化粧箱に入っているようなケースは、中身のボトルやパウチに「中文製品名と使用期限」を印字するか、ラベル貼付が必要ということです。
②全成分表示
日本のルールとは異なり、「0.1%以下を順不同で並べる」必要があります。
0.1%以下という微量な成分だけが順不同で並べられ、それより配合量が多い成分は降順で並べて表示することになります。この点、企業にとって秘匿にしたい部分ではありますが、NMPA許可を取得するためには従う必要があります。
③中文ラベルに販売会社等の社名や住所は表示可能か?
元々「販売代理店」「販売店」のような販売代理店の情報は中文ラベルに記載する義務がありませんが、従来はラベルに記載していても問題なかったため、多くの企業がラベルに加筆して販売していました。
ところが、中国国家薬品監督管理局(NMPA)が2021年7月20日に発表した「化粧品の監督管理のよくある問題の解答(五)」には以下の主旨の記述があります。(一部抜粋)
(https://www.nmpa.gov.cn/hzhp/hzhpzcjd/20220720164418149.html?type=pc&m=)
化粧品登録者・登記者・製造企業・境内責任者はいずれも法規で明確に規定された生産責任者であるが、「監修」「出品」「ブランドライセンサー」等は言葉の意味合いが曖昧であり、製品の生産者や責任者に関して消費者の誤解を招く原因となるものです。これらは「虚偽または誤解を招く内容」であるためラベルには表示してはいけません。
2021年1月1日の「化粧品監督管理条例」施行により、化粧品に関する法規が全面的に改定されましたが、旧条例下では慣習的に許されていたものが取り締まられたケースも少なくありません。「中文ラベル」以外の提出書類についても要求は増大し、管理監督は厳しくなっているため、これから申請・登記に取り組む場合は様々な点に注意が必要です。
WWIPでは、申請代行サポートサービスだけでなく、定期的に中国NMPA法規に関するセミナーを開催し、日本企業が注意すべきポイントを紹介して参ります。
<本件に関するお問い合わせ>
株式会社WWIPコンサルティングジャパン
TEL : 03-6206-1723
Email: official@wwip.co.jp