【香港消費者委員会による発表】香港消費者委員会は37種類の化粧下地クリーム(化粧下地)を検査し、消費者に「 3種類の日焼け止め成分が内分泌かく乱特性を持つ可能性があることに注意」と呼び掛け

2025年3月に香港消費者委員会は市場流通中37種類の化粧下地クリーム(化粧下地)を検査し、検査結果及び注意を呼びかけました。株式会社ワールドワイド・アイピー・コンサルティングジャパン(以下「WWIP」)は、その内容を日本語で整理し、まとめた情報を提供いたします。

目次

背景と目的

デンマーク消費者団体THINK Chemicalsの昨年の研究によると、現地で販売されている一部のメイクアップ製品には、内分泌かく乱の可能性がある日焼け止め成分(UVフィルター)、環矽酸化合物(シクロシロキサン)、防腐剤や抗酸化剤などが含まれており、これらの物質は環境汚染の問題を引き起こす可能性があることが示されています。また、昨年のスペインの調査報告書によると、2022年5月から2023年4月にかけて、現地で販売されている1000以上の化粧品(100以上のブランド)の成分リストを調査した結果、約3分の1のサンプルに内分泌かく乱物質と疑われる成分が含まれており、特に日焼け止め製品に関連する成分が多く含まれていることが分かりました。

香港消費者委員会は37種類の化粧下地クリーム(化粧下地)を検査し、特に内分泌かく乱作用や環境汚染の可能性がある成分(日焼け止め剤(EHMC、ホモサレート、オクトクリレン)、シリコーン化合物(D5/D6)、アルコール、香料アレルゲンなど)に焦点を当て、消費者に安全な選択肢を提供することを目的としました。

高リスク成分の分析  

こちらは妝前底霜(プライマー)に含まれる成分について詳しく分析したレポートです。特に、内分泌かく乱作用の懸念がある成分や 環境汚染のリスクについて言及されています。

  • 日焼け止め剤について:
  • EHMC(エチルヘキシルメトキシケイヒ酸):15製品に含まれています。研究によると子供の生殖発育に影響を与える可能性があり、エストロゲン活性を持ちます。
  • ホモサレート:3製品に含まれています。EUの安全濃度推奨値は0.5%以下ですが、現行規制では7.34%まで許可されています。
  • オクトクリレン:3製品に含まれてます。光アレルギーを引き起こす可能性があります。

    また、本記事中にこの3成分に関するEUのSCCSの規制上限を下記のように掲載しました。
  • シリコーン化合物(D5/D6)について
    12製品にD5、6製品にD6が含まれています。滑らかな使用感を出すことができますが、環境汚染の原因となります。
    EUでは2027年よりLeave onタイプの化粧品中の濃度を0.1%以下に制限する予定です。 
  • その他の成分について:  
    アルコール(17製品):高濃度の場合、乾燥肌を刺激する可能性があります。  
    香料アレルゲン(21製品):リモネン、シトロネロールなど、アレルギー反応を引き起こす可能性があります。  
    防腐剤BHT:内分泌かく乱の可能性がありますが、EUでは0.8%以下であれば安全と評価しています。  

消費者へのアドバイス 

  • 敏感肌・妊婦・子供・授乳中の方:EHMCやD5/D6を含む製品を避けるべき。  
  • 日焼け止め対策:化粧下地だけでは不十分であるため、物理的に日焼け止めを別途使用するべき。
  • 選び方のポイント:
    • 使用前にパッチテストでかゆみや赤みが出ないか確認すること。 
    • 無香料・低アルコール・シンプルな処方の製品を選択すること。  

メーカーの対応

37種類の化粧下地クリーム(化粧下地)のメーカー多くのブランドは現行規制に準拠しており、一部のメーカーはD5/D6やBHTなどの問題成分を削除した新処方を開発中であると表明しました。

香港消費者委員会の呼び掛け

香港消費者委員会から消費者及び化粧品会社に向けて下記の推奨事項を述べました。

消費者向けの呼び掛け:

  • 日常的に使用する化粧品やスキンケア製品には多くの成分が含まれており、特に複数の日焼け止め効果を謳ったを複数使用することで、内分泌かく乱物質に触れるリスクが高まります。
  • 使用する製品の成分をよく確認し、内分泌かく乱物質の疑いがある製品を避けることが重要です。特に妊娠中や授乳中の女性は要注意です。
  • 使用する製品の種類を制限し、シンプルな処方の製品を選ぶことを推奨します。

化粧品会社向けの呼び掛け:

化粧品業者は、最新の研究を参考にして製品の安全性を見直し、成分情報の透明性を高めることが重要です。

WWIPより

ご存知の通り、香港には他の国・エリアにあるような化粧品に特化した規制がありません。化粧品は香港においては「消費品」と分類されていますので、販売するための当局に対する事前の申請手続きは不要です。しかし、今回のように香港消費者委員会は流通されている製品に対してサンプリング検査を行い、その結果を消費者向けに公表・注意喚起することがあります。
場合によっては、相応の処罰を受ける可能性もありますので、香港に化粧品を輸出する際には、事前の成分チェックやラベルの記載内容のチェックを行うようお勧めいたします。


<本件に関するお問い合わせ>

株式会社WWIPコンサルティングジャパン

TEL : 03-6206-1723

Email: official@wwip.co.jp

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