【香港】香港消費者委員会、角質ケア製品25品を対象にサンプリング検査を実施

(出典:香港消費者委員会HP、2025年12月)

2025年12月、香港消費者委員会は、市販の角質ケア洗顔料25製品を対象に、安全性およびラベル表示に関する調査を実施しました。
その結果、3製品において、果酸を含有または配合を表示している製品のpH値が3.5未満であり、中国本土の「化粧品安全技術規範(2015年)」の要求を満たしていないことが確認されました。
また、3製品から汚染物質である1,4-ジオキサンが検出されました。検出量はいずれも中国の「化粧品安全技術規範(2015年)」の基準には適合していたものの、そのうち1製品はEUの消費者安全科学委員会(SCCS)が示す推奨水準を上回っていました。
さらに、香料アレルゲンが0.01%を超えて検出された5製品について、当該成分がラベルに表示されておらず、EU「化粧品規則」の表示要件に適合していないことが確認されました。
これらの結果を受け、製造業者には製品品質向上とともに、成分表示などラベル情報の適切な整備が求められています。

目次

主な調査項目及び結果

  • pH値の不適合:

果酸(AHA)含有製品のうち数製品のpH値が3.5未満となり、中国本土の《化妝品安全技術規範》(2015年)に規定されている「果酸を含有する製品のpH値は3.5以上でなければならない。」に適合していませんでした。

  • 香料アレルゲンの検出:

EUの「化粧品規則」を参考に、26種類の一般的な香料アレルゲンについて検査を実施しました。約7割の18製品から香料アレルゲンが検出されました。禁止香料は検出されませんでしたが、10製品で0.01%を超える香料アレルゲンが確認され、そのうち5製品はEU化粧品規則で求められる表示を行っていませんでした。主な検出物質はリモネン(limonene)、リナロール(linalool)、ゲラニオール(geraniol)、ベンジルアルコール(benzyl alcohol)などであり、委員会はメーカーに対し成分表示の改善と情報透明性の向上を求めています。

  • リスク物質の検出:

EUおよび中国では意図的添加は禁止されていますが、技術的に避けられない微量の存在は許容されており、中国の上限は30ppm、SCCSは10ppm以下を安全水準としています。調査では25製品中3製品から1,4-ジオキサンが検出されました。2製品は中国およびEUの推奨水準を満たしましたが、1製品はEUの推奨水準(10ppm以下)を上回りました。洗顔製品は接触時間が短いためリスクは低いと考えられますが、製造工程の改善による低減が推奨されています。

  • 遊離ホルムアルデヒドの検出:

すべてのサンプルから遊離ホルムアルデヒドは検出されず、結果は良好でした。

  • ラベル表示の不十分:

検査では、一部の角質ケア洗顔製品で成分表示や安全表示が不十分であることが確認されました。

  • 1製品は使用期限の表示が欠如
  • 8製品は中国語または英語での成分表示が不完全
  • 果酸やサリチル酸など刺激の可能性がある成分について、必要な警告表示が不足している例が存在

委員会は、メーカーに対し成分表示や安全表示の改善を求めています。

消費者へのアドバイス

  • 果酸やサリチル酸を含む製品を使用する際は、まず少量を局所で試し、低い頻度から使用して皮膚の反応を確認すること
  • 使用前には必ず製品説明をよく読み、推奨されている使用時間や使用頻度を確認すること
  • 冬季は乾燥しやすいため、角質ケア洗顔料の使用頻度を適度に減らすこと
  • 角質ケア洗顔製品を使用する際、目、口、鼻の粘膜などの敏感な部位への接触、傷口や炎症のある部位への使用は避けることが望ましい
  • 角質ケア後は皮膚が乾燥し紫外線の影響を受けやすくなるため、保湿と十分な紫外線対策を行うこと

香港税関の見解

香港税関は、消費者委員会から提供された情報について調査を進めており、「消費品安全条例」に違反する場合は法的措置を取るとしています。同条例では消費財が合理的な安全水準を満たすことを義務付けており、違反した場合は最大50万香港ドルの罰金および2年の懲役が科される可能性があると明記しています。

WWIPより

今回の調査結果から、香港消費者委員会は製品の安全性に加え、成分表示や警告表示などラベル情報の充実に改善の余地があることを指摘しました。今後、国際的な表示基準を踏まえた適切な製品設計および情報開示の重要性が、改めて示された結果といえます。

香港では化粧品は「消費品」として分類され、販売に際して当局への事前申請は原則として不要です。一方で、消費者委員会による市場流通製品のサンプリング調査は定期的に実施されており、結果によっては行政対応や処罰の対象となる可能性があります。

そのため、香港向けに化粧品を輸出する際には、事前の成分規制確認に加え、ヘアスプレー(ノンエアゾール製品を含む)のVOC含有量の確認や、適切なラベル表示の整備など、事前のコンプライアンスチェックを行うことが推奨されます。

<本件に関するお問い合わせ>

株式会社WWIPコンサルティングジャパン

TEL  :03-6206-1723

Email:official@wwip.co.jp

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