【マレーシア化粧品】2025年第1~3四半期の監視結果:化粧品11件のリコール・販売停止

マレーシア2025年第1~3四半期の監視結果、化粧品11件のリコール・販売停止

2025年9月、クアラルンプール – マレーシア国家医薬品規制庁(NPRA)は、2025年第1~3四半期(1月~9月)に実施した監視活動の結果として、市場から回収・販売停止された化粧品は合計11件であることを公表しました。違反内容は以下の通りです。

マレーシアでの禁止成分・有害物質を含む11製品

NPRAは、定期監視およびサンプリング検査の結果、11製品が水銀(マーキュリー)、ベタメタゾン吉草酸エステル、ヒドロキノン、トレチノイン、クリンダマイシン、メトロニダゾール、ミコナゾールなどの成分を含有していることを確認しました。

これらの成分には以下のような健康リスクが指摘されています:

  • 水銀(マーキュリー):腎臓・神経系への損傷や乳幼児の脳発達への影響等
  • ベタメタゾン吉草酸エステル:皮膚への過剰な色素沈着・菲薄化等
  • ヒドロキノン:皮膚への過剰な色素沈着、脱色素化、発がんリスク等
  • トレチノイン:皮膚の刺激、アレルギー反応等
  • クリンダマイシン:皮膚刺激、アレルギー反応、耐性菌リスク等
  • メトロニダゾール:皮膚刺激、アレルギー反応、耐性菌リスク等
  • ミコナゾール:皮膚刺激、耐性菌リスク等

マレーシアでの罰則・措置

これらの製品について、1984年薬物・化粧品規制条例(Peraturan-Peraturan Kawalan Dadah dan Kosmetik 1984)に違反したため、NPRAは以下の措置を実施:

  • 販売許可(通知)の取消し
  • 製造・販売・流通・輸入の停止命令
  • 製品のリコール

上記規則に違反した場合、個人は初回で最大25,000リンギットの罰金または3年以下の懲役、再犯時は最大50,000リンギットの罰金または5年以下の懲役が科される可能性があります。

企業の場合、初回で最高50,000リンギット、再犯で最高100,000リンギットの罰金が科される可能性があります。

WWIPからのコメント

マレーシアでは特に重金属に特化して違反製品を発表する傾向があります。

常に最新の規制情報を確認し、化粧品処方や効能の法規制準拠、並びに、万が一に備え生産工場の品質管理や定期的な微生物・重金属の試験結果の確認をしておくことを推奨いたします。

ご参考情報

  • NPRAプレスリリース(2025年1月17日):「指定毒物含有化粧品の通知」
  • NPRAプレスリリース(2025年2月5日):「指定毒物含有化粧品の通知」
  • NPRAプレスリリース(2025年5月15日):「指定毒物含有化粧品の通知」
  • NPRAプレスリリース(2025年8月18日):「指定毒物含有化粧品の通知」

株式会社ワールドワイド・アイピー・コンサルティングジャパンでは、マレーシアの規制に基づき化粧品の成分チェック、クレームチェックサービス、PIF作成サポートをご提供するとともに、製品通知や登録手続き、また規制チェック等の専門的なサービスをご提供しています。

<本件に関するお問い合わせ>
株式会社WWIPコンサルティングジャパン
TEL : 03-6206-1723
Email: official@wwip.co.jp

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