【中国】北京市化粧品審査評価検査センターの普通化粧品登記のよくある一問一答(第四十二期)

2025年2月17日、北京市薬品監督管理局(北京MPA)は普通化粧品に関するFAQを発表しました。以下、概要(読みやすいよう部分的に意訳しております)をお知らせ致します。

質問1

企業が化粧品安全性評価報告の自己点検を行う場合、特殊な状況の製品の安全性評価にはどのようなものが含まれますか?

回答

中国食品薬品検定研究院が発行した「化粧品安全評価資料提出ガイドライン」の「付録1.化粧品安全性評価報告の自己審査ポイント」の規定によると、特殊な状況の製品の安全性評価には、エアゾール化粧品・2剤以上を使用する製品・器具や工具と一緒に使用する製品・児童用化粧品が含まれます。

質問2

エアゾール化粧品の安全性評価で注意すべき点は何ですか?

回答

一般的に推進剤は揮発性が高いため、推進剤を配合したエアゾール製品を実際に使用した場合、人体の表面に残る推進剤は微量です。したがって、処方中の推進剤以外の原料の人体への暴露は、推進剤を除いた原料の濃度となります。推進剤は他の原料とは別に評価する必要があり、他の原料の評価濃度は、推進剤を除いた処方中の各成分の濃度(100%として計算)となります。推進剤は個別に評価することも、処方中の使用濃度に応じて評価することも可能です。さらに、吸入毒性リスクを伴う推進剤については、吸入毒性の安全性評価が必要です。

質問 3

2剤以上を使用する製品の安全性評価では、どのような点に注意すべきでしょうか?

回答

2剤あるいは2剤以上を使用する必要がある製品の場合、製品の使用方法に基づき、混合後の原料含有量を評価する必要があります。実際の製品使用時に複数の比率で使用される可能性がある場合は、それぞれの使用比率で評価すべきです。同時に、関連文献研究資料や製品の実験研究データを組み合わせて、原材料間の化学的および/または生物学的相互作用によって引き起こされる潜在的な安全リスクがあるかどうかを評価する必要があります。

質問 4

器具や工具と一緒に使用する必要がある製品の安全性評価では、どのような点に注意すべきでしょうか?

回答

器具や工具(塗布を補助するだけのブラシ、エアクッション、パーマ工具などを除く)を使用する必要がある化粧品については、使用する器具や工具の作用機序を明確に定義し、器具や工具を使用した条件下での製品の安全性を評価する必要があります。製品と併せて使用される器具や工具は、化粧品としての機能を持たず、化粧品の再生過程に関わってはならず、化粧品が肌に対して作用する方法やメカニズムも変えてはいけません。

器具を一緒に使用する製品で、器具が経皮吸収に影響を与える場合は、評価時に原料の皮膚吸収率を調整する必要があり、一般的により保守的な経皮吸収率を選択する必要があります。

質問5

児童用化粧品の安全性評価で注意すべきことは何ですか?

回答

児童用化粧品を評価する際は、製品の処方設計の原則を明確にする必要があります。処方設計は、安全性優先、効能必須、最小限の処方の原則に従う必要があります。使用される原料の科学的性質と必要性は、安全性、安定性、機能性、適合性などの側面から評価する必要があり、児童の生理学的特性と応用シナリオを組み合わせ、特に香料、着色料、防腐剤、紫外線保護剤、界面活性剤などの原料を評価する必要があります。具体的な評価原則は、「児童用化粧品監督管理規定」および「児童用化粧品技術指導ガイドライン」の要件に準拠する必要があります。

WWIPより

2021年以降、化粧品の申請手続き書類の1つに「化粧品安全評価報告」が加わり、作成者である化粧品安全評価者のサインが必要とされています。昨年の中国食品薬品検定研究院の発表では、それを化粧品安全評価者一人の判断に委ねず、申請者である化粧品登録者・登記者もチェックすることが義務付けられました。今回のFAQで挙げられた5つの例は、安全評価時に見落としやすい点や、特に注意すべき点をまとめたものです。これから上記のような製品を申請するお客様は是非ご注意ください。

<本件に関するお問い合わせ>
株式会社WWIPコンサルティングジャパン
TEL  :03-6206-1723
Email:official@wwip.co.jp

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