中国市場監督管理局が公表「広告絶対的用語法執行ガイドライン」の概要と全文翻訳

株式会社ワールドワイド・アイピー・コンサルティングジャパン(東京都港区:WWIP)は、中国で展開する日本企業の製品の広告展開について、事前チェックサービスを提供しています。
当社の「広告事前チェックサービス」は、製品パッケージの文言、市場流通時のパンフレットなどのPRツール、ECサイトでの展開などを網羅し、中国市場において広告を出稿する際の違反リスクを最小限に抑えるためのサポートを提供します。
・ 広告規制の事前チェックサービスは、現在、台湾、香港一部を除くアセアン諸国でも対応しています。

中国でのビジネス展開において、中国の広告関連法規は厳格な運用がされる流れにあり、その取り締まりは厳しさを増しています。そこで、当社は2月25日に中国市場監督管理局が公表した「広告絶対的用語法執行ガイドライン」を翻訳、日本企業が注意すべきポイントについて、以下のように整理しました。
今後も、当社は中国市場でのビジネス展開を支援し、お客様のビジネス拡大に貢献してまいります。

――――「広告絶対的用語法執行ガイドライン」
公告日:2023年2月25日
行政当局:市場監督管理総局
全12項 

「広告絶対的用語法執行ガイドライン」で言及されている広告絶対的用語は、広告法第9条3項に規定された情状であり、「国家級」、「最高級」、「最佳(最も適する)」およびこれらと同一、あるいは類似する用語を含まれる。広告法第9条3項は、広告法禁止条例として定められている。「国家級」、「最高級」、「最佳(最も適する)」およびこれらと同一、あるいは類似する用語について、企業に参考できることは、次のようにまとめることができる。(注:国家級は、各地方級と比べ、「最」の意味があるので、中国では、絶対的用語に属する。)

総じて言えば、広告に絶対的用語を使うとき、注意の必要があるが、必ずしもすべての絶対的用語は、違法広告であるわけではない。

一、以下のような場合、広告に使えば、違法広告として処罰するわけではない。(以下は「使用可能な場合」と省略する。)
1、主観的願望を表す絶対的用語がある場合;
例えば、「世界一のブランドを目指す」、「最も快適な消費者体験のために」というような主観的願望を表す絶対的用語はセーフ領域にある。

2、国家標準、業界標準、地方標準を表現する絶対的用語がある場合;
例えば、「一級磁器」は磁器の評価標準に属する。それを使うことには業界標準のセーフ領域にある。なぜなら、それは、他の事業者と公正競争の関係であり、他の事業者への危害結果がないからである。

3、自社内の商品に分級され、絶対的用語が現れる場合;
例えば、自社で開発しているソフトの型番。

4、時空の順番を表す絶対的用語がある場合;
例えば、「最新版」「最新発売」。しかし、時空の順番を表す場合、行政機関からの審査が必要なとき、それについての真実性が証明できることを要求されている。

5、客観的な数字を表す絶対的用語が現れる場合;
例えば、「ある権威機関」の調査により市場シェアNo.1。ここで「ある権威機関」の名称、調査内容の真実性などについて真実性の証明ができれば、使用可能である。

二、注意すべきこと
1、消費者の知る権利に関して、絶対的用語を慎重に使われること;
例えば、商品説明書で「最も適する産地−山梨県」を書いている場合。このような場合、商品の説明であっても、絶対的用語が使われる広告と評価される可能性がある。なぜなら、消費者の知る権利を保護される合理的な範囲を超えるからである。

2、絶対的用語を使う場合、真実性の証明資料を事前に社内で保存すること;
広告絶対的用語法執行ガイドラインからみれば、市場監督管理総局が絶対的用語の法執行を柔軟に行われている。上述の「使用可能な場合」で絶対的用語を使用すれば、事前に証明資料を保存するほうが良い。

3、広告用語が他の事業者を貶める客観的結果、利益への侵害結果があるか否かということを注意すべき;
行政処分の事例から見れば、絶対的用語が使われた場合、それについての真実性の証明が重視されているが、そのほか、広告用語が他の事業者を貶める客観的結果、利益への侵害結果があるか否かについても、行政審査で判断材料の一つになる。

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