化粧品原料の安全性情報管理措置に関する公告（2023年第３４号）　　　　　　　国家薬品監督管理局2023年3月22日（全文翻訳）

化粧品原料の安全性情報管理措置に関する公告（2023年第３４号）
国家薬品監督管理局　2023年3月22日

一、化粧品原料の安全性情報に関する内容について
製品の安全性評価の重要な根拠となる化粧品原料の安全性情報は、主に原料の品質規格、安全性リスク物質の制御、原料の安全性リスク評価結論など、原料の安全に関連する情報を含みます。国家薬品監督管理局（NMPA）が公布した「使用済み化粧品原料目録」（以下、「目録」と称す）には、中国で既に市販されている化粧品に使用された原料の中国語名称、一部の原料の最高使用量などの情報が収録されています。　化粧品の登録者や登記者は製品の品質安全を責任とする主体として、「目録」に収録された原料を選択する際に、原料メーカーから情報を収集し、文献資料を参照し、研究実験を行うなどの手段を通じて、詳細な原料の安全関連情報を収集・取得し、化粧品原料の安全性情報資料を照合し、作成する必要があります。

化粧品安全性情報資料の提出（作成し報告する）用に、NMPAは化粧品原料安全性情報登録プラットフォーム（以下、「原料プラットフォーム」と称す）を構築。使用済み化粧品原料の関連安全性情報を画一的に登録するために提供しています。原料メーカーは、関連法規および技術規範に従って、原料安全性情報登録を行い、その原料の安全性情報の真実性と完全性に責任を負います。原料安全性情報の登記が完了すると、原料プラットフォームは対応する伝達コードを自動生成、化粧品登録者や登記者は製品登録や登記時に伝達コードを関連付けることで、詳細な原料安全性情報を再度提出する必要がなくなり、化粧品登録および登記の効率の向上が図れます。

二、化粧品原料の安全性情報資料の提出に関する事項
本公告の発表日から、化粧品の登録者または登記者は、製品の登録または登記時に、製品の配合原料の実際の状況に基づき、以下の方法で化粧品原料の安全性情報資料を提出することができます。

(1) 原料メーカーが既に原料プラットフォームに登録し、原料安全性情報の伝達コードを取得している場合、化粧品登録者または登記者は、直接その原料の伝達コードを記入する必要があります。また、化粧品登録者または登記者は、原料メーカーから該当原料に対応する原料安全性情報資料の提供を受け、保存して審査に備える必要があります。

(2) 原料メーカーがまだ原料プラットフォームに登録しておらず、原料安全性情報の伝達コードを取得していない場合、化粧品登録者または登記者は、化粧品製品の登録・登記情報サービスプラットフォームを通じて、自ら該当原料の原料安全関連情報データを記入、登録者または登記者の公印が押された紙の資料のスキャンデータをアップロードすることができます。企業が自ら記入した原料の安全性情報データに関連する証明書類、例えば原料メーカーから提供された原料の品質規格証明書、参照した文献資料、関連する研究試験データなどは、登録者または登記者が保存して審査に備える必要があります。

(3) 製品の配合原料のうち、安全性情報伝達コードを取得している原料が一部だけの場合、化粧品登録者または登記者は、上記の要件に従い、伝達コードを提出する方法と、自ら記入した原料安全性情報資料を提出する方法とを併用することができます。

化粧品登録者や登記者は、原料メーカーから提供された伝達コードに対応する原料の安全性情報の内容の真実性と完全性を審査し、評価する必要があります。真実性に問題があると判断された場合、当該原料を使用することはできません。完全性に問題があると判断された場合、化粧品登録者や登記者は、対応する原料安全性情報資料を補足収集し、自己記入の方法で原料の安全性情報を提出する一方、現在の原料の伝達コードに存在する問題を説明することができます。

三、施行時期の調整
新型コロナウィルスの流行などの影響を受け、一部の企業では化粧品原料の安全性情報の収集・入手が困難な状況にあることから、原料安全性情報の提出に関する実施について以下の調整を行います。

(1) 2024 年 1 月 1 日以降、特殊化粧品の登録または一般化粧品の登記を申請する場合、化粧品の登録者・登記者は配合されている全ての化粧品原料の安全性情報の提出が必要です。

(2) 2021年5月1日より前（2021年4月末まで）に登録または登記された化粧品で、製品処方中「化粧品安全技術規範」に品質規格要求がある原料を使用している場合、登録者および登記者は2024年1月１日前（2023年12月31日）までにそれら原料の安全性情報の補充提出をする必要があります。 製品の処方に使用されるその他の原料の安全性情報資料は、登録者または登記者がファイルを保存して審査に備えてください。

(3) 2021年5月1日から2023年12月31日までに登録または登記が完了した化粧品について、製品の処方に防腐剤、日焼け止め、着色、染毛剤、シミ除去美白有効成分が含まれる場合、登録者または登記者は2024年1月1日前（2023年12月31日）までに、関連する原料の品質規格または原料の安全性情報資料を補完・提出する必要があります。製品の処方に使用されるその他の原料の安全性情報資料は、登録者または登記者がファイリングして保管しておく必要があります。