【EU化粧品】EU、9月よりジェルネイル等に使われるTPO成分の流通を禁止

2025年5月12日に公布された欧州委員会規則 (EU) 2025/877 において、発がん性・変異原性・生殖毒性(CMR)に分類される特定物質の化粧品への使用が規制されました。その一環として、トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド(TPO) の使用が禁止されました。

禁止対象となる成分は?

Trimethylbenzoyl diphenylphosphine oxide(TPO)
この成分は、ネイルに光沢を与え、UVおよびLEDライト下での速乾性を実現する役割を持っています。

なぜEUでTPOは禁止されたのか?

TPOはCMRカテゴリー1B(生殖毒性物質)に分類されており、生殖機能への影響や不妊のリスクが指摘されています。動物実験による毒性試験では、精巣異常や生殖能力の低下が確認されました。

EU化粧品規則におけるTPOの位置づけは?

従来:
TPOは附属書III(使用制限成分)の項目311に収載され、アーティフィシャルネイルシステム(artificial nail system)システムにおいて最大濃度5%まで(プロフェッショナル使用に限り)使用が認められていました。

新規制:
TPOは附属書III(使用制限成分)から削除され、附属書II(使用禁止成分)に追加されました(規則 EC No. 1223/2009)。

TPOの禁止はどの使用範囲に適用されるのか?

EUでは、家庭用およびプロフェッショナル用の両方でTPOの使用が禁止されます。

TPO禁止の施行時期は?

TPOを含む製品は、2025年9月1日以降、EU域内で販売・供給・使用が禁止されます。

EUによるネイル製品中のTPOに関するQ&A

参考:(EU) 2025/877

株式会社ワールドワイド・アイピー・コンサルティングジャパンでは、EUの規制に基づき製品の成分チェック、クレームチェックサービス、PIF作成サポートをご提供するとともに、製品通知や登録手続き、また規制チェック等の専門的なサービスをご提供しています。

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