【中国化粧品】 国家薬品監督管理局が規定に適合しない30化粧品を公表

2025年1月9日、国家薬品監督管理局が「規定に適合しない化粧品の通告」（2025年第3号）として、30化粧品を公表しました。30の化粧品は添付リストの形で、検査機関の名称、不合格の項目、検査結果、規定の要件等を含めて公表されています。 　※下記の内容には、皆さんが少しでもお読みになりやすいように、一部、言葉を補った意訳も含んでおります。ご了承ください。

通告の内容

　2024年の全国化粧品サンプル抜き取り活動において、山西省検査試験センターなどの組織の検査により、製品ラベルの表示名が小顆粒海藻保湿マスクなど30の化粧品が、規定に適合していなかった（添付資料を参照）。

『化粧品監督管理条例』『化粧品生産経営監督管理弁法』『化粧品サンプリング検査管理弁法』に基づき、国家薬品監督管理局は上海市、広東省薬品局に対し、上記の不適合化粧品に関与する登録者、登記者、受託生産企業を法に基づいて立件調査し、関係企業に対して法律に基づいて直ちにリスク管理措置を講じ、自主検査し是正するよう命じた。各省（自治区、直轄市）の薬品監督管理部門は、関係する化粧品事業者に対し、上記化粧品の営業を直ちに停止するよう命じ、併せて法律に基づいて購入検査記録やその他の状況を調査し、違法製品に対してはその出所を追跡し、違法行為が発見された場合は、法律に基づいて厳しく調査および処分し、犯罪の嫌疑がある場合は、法に基づき公安機関に移送しなければならない。

日本企業に関わる事例

　今回公表された30の化粧品の中に、日本企業に関わる案件が2品ありました。これら2品は、添付資料中で以下のような状況にあると指摘されています。

不合格の項目：成分の対比

検査結果：製品ラベルおよび登録資料に記載されている紫外線防御剤が検出されない

規定の要件：製品の検出された成分と製品ラベルは、製品登録資料に記載の技術要件と一致していなければならない

上記のような不合格指摘に対し、当該企業はサンプルの真実性に対して異議を申し立てられ、それを受けた上海市薬品監督管理局の審査の結果、同社は今回の抜き取り検査で規定に適合していない当該製品を輸入あるいは販売していないと、裁定されています。

上記製品で発生した、抜き取り検査不合格は、今回は8か所（海南省2か所、青海省2か所、広西チワン族自治区、陕西省、江西省、山西省）で発生しています。

上記と類似する2024年12月の事例

　上記製品で発生したことと類似の事例は、2024年12月27日に国家薬品監督管理局が「規定に適合しない化粧品の通告」（2024年第63号）として公表した、別製品でも発生しています。 　こちらの事例でも、指摘された企業はサンプルの真実性に対して異議を申し立てられ、それを受けた上海市薬品監督管理局の審査の結果、同社は今回の抜き取り検査で規定に適合していない当該製品を輸入あるいは販売していないと、裁定されています。