【中国化粧品】未登録の化粧品を製造し虚偽資料を提出したとして、広州の化粧品生産企業に行政処罰

「信用中国(広東)」によると、2024年8月12日、広州市白雲区商行政管理局より广州姿采化妆品厂(広州紫彩化粧品工場)に対し行政処罰が科されました。同社は広州のOEM/ODM企業であり、特殊化粧品・普通化粧品ともに数多く取り扱っています。

概要

昨年と今年、同社の「海圣美白隔离防晒乳 SPF50+PA+++」という日焼け止め製品に対し、四川省薬品検査研究院と広東省薬品検査所がそれぞれロット違いのサンプルを使って検査したところ、同社がNMPAに申告している紫外線保護剤が検出されなかった。これを受け、広州白雲区市場監督局は当該製品の申告情報と実際の処方に差がある法律違反であると判断した。  

さらに、同社は四川省薬品検査研究院の検査結果に対し「サンプルの真正性に対する異議申し立て」を行い、検査を受けたロットの製品は自社で製造したものではないと述べていたが、広州白雲区市場監督局が今年4月に現場査察を行った際、当該製品が同社で製造したものであることを認めた。

これらを踏まえ、広州白雲区市場監督局は当事者と法定代表者に対し 約14万人民元(約300万円)の罰金を科すとともに、未登録の特殊化粧品製造と虚偽の証拠提出の違法行為に対する是正措置を命じた。

WWIPより

「化粧品サンプリング検査管理弁法」では、子ども用化粧品、特殊化粧品、安全監視測定期間中の新原料を使用した化粧品等の比較的リスクの高い分類の製品の他、監督検査や副作用モニタリング等で苦情や問題が多い化粧品も“重点的に注目すべき製品”(検査対象に選ばれやすい製品)とされています。  
調べたところ、广州姿采化妆品厂が行政処罰を受けるのはこれが初めてではないようです。
これまでNMPAが発表している過去のサンプリング検査結果の通知にも幾度となく同社の名前が挙がっています。おそらく同社は、要注意企業として中国当局からマークされているため何度もサンプリング検査対象に選ばれているのだと思われます。  
輸入製品もサンプリング検査対象であり、現在では中国当局による海外企業査察も行われているため、日本企業も油断せず、NMPA申請時の申告内容との不一致や法規違反、生産品質管理の不備等のないよう注意する必要があります。

<本件に関するお問い合わせ>
株式会社WWIPコンサルティングジャパン
TEL : 03-6206-1723
Email: official@wwip.co.jp
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